【11月20日 AFP】第2次世界大戦中にナチス・ドイツが使用した暗号機「エニグマ」が19日、フランス・パリで競売にかけられ、予想落札価格の約2倍となる48万2,600ユーロ(約8800万円)で落札された。オークションを主催したクリスティーズが明らかにした。

パリで販売されたエニグマM4は、1941年にドイツ海軍のカール・デーニッツ元帥が潜水艦隊との通信のために注文した新型で、これまでフランスのコレクターが所有していた。

2015年には、ニューヨークで行われた競売で別のエニグマM4が36万5,000ドル(約5800万円)で落札されている。

エニグマの暗号は、現代コンピューターの父とされる英数学者アラン・チューリングが率いるチームによって解読に成功。これにより連合軍は、ドイツ軍の重要な無線通信を解読可能となった。歴史家らは、エニグマの解読が終戦を約2年前倒しにしたと考えている。(c)AFP