ドイツ、逃げ込んできたシリア人3人に拘禁刑 「イスラム国」残党
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【11月12日 AFP】ドイツ・ミュンヘンの裁判所は11日、1年以上続いた審理の末、シリア内戦中にテロ組織に関与した罪でシリア人の男3人に拘禁刑を言い渡した。
アメル・タラク・A、ソハイル・A、バセル・O各被告は、4年半から10年近くまでの拘禁刑を言い渡された。
3人は全員、アメル・タラク・A被告が創設したとされる反政府武装組織「リワ・ジュンド・アル・ラフマン」に所属しており、うち2人は戦争犯罪でも有罪判決を受けた。
この組織はシリアのバッシャール・アサド前大統領率いる政府軍と戦い、後にイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」に合流した。
アメル・タラク・A被告は、シリア東部デリゾール県にある油田を占拠し、その利益を組織の資金源としたり、家族に流したりしていたとされる。
同被告はまた、ハトラ村でイスラム教シーア派の虐殺を命じた。その場面はソハイル・A被告が撮影していた。
裁判長は、これらの犯罪をシリア内戦の文脈に位置付けるため、専門家の証言を求めた。
「リワ・ジュンド・アル・ラフマン」は、アサド前大統領率いるシリア政府軍と戦うことを目的とした世俗的な勢力として発足したが、次第にイスラム主義的な特徴を帯びるようになり、2013年にはISに加わった。
被告らは、アサド政権に対して自由を求める正当な武装闘争に参加していたと主張したが、裁判所は認めなかった。
ISの敗北後、3人はシリアからドイツに逃亡した。
1年2か月以上の審理を経て下されたこの判決に対し、被告らは控訴することができる。(c)AFP