■現実を歪曲

トランプ氏やホワイトハウスは、ローマ教皇に扮(ふん)したり、ライオンと並んで咆哮(ほうこう)したり、首都ワシントンの由緒ある芸術複合施設ケネディ・センターでオーケストラを指揮したりするトランプ氏を描いたAI生成画像を投稿している。

こうしたAI生成画像はソーシャルメディアユーザーを欺くもので、コメント欄では画像が本物かどうかを疑問視する声も上がっている。

これらの画像がトランプ氏本人が生成したものか、側近に生成させたものかは不明だ。AFPはこの件についてホワイトハウスにコメントを求めたが、回答は得られていない。

米誌ワイアードは最近、トランプ氏を「米国初のAI大統領」と評した。

独立系メディア、フリー・プレスのノラ・ベナビデス氏はAFPに対し、「トランプ氏は自身のイメージ向上、敵への攻撃、そして世論操作のために、オンラインでもオフラインでも偽情報を流布している」「彼のような人物にとって、規制されていないAIは注目を集め、現実を歪曲(わいきょく)する完璧なツールとなる」と語った。

トランプ氏は9月、すべての米国民に万能の医療設備「メッドベッド」へのアクセスを約束するフェイク動画を投稿し、その後何の説明もなく削除した。AIで生成されたとみられる動画では、広く否定されている陰謀論に触れており、ネット上で強い反発を招いた。

メッドベッドとは、極右陰謀論者の間で広く信じられている架空の未来医療機器で、陰謀論の支持者はぜんそくからがんまであらゆる病気を治すことができると主張している。

トランプ大統領の偽動画は、米FOXニュースの番組を装ったもので、次男エリック氏の妻ララ・トランプ氏がホワイトハウスによる「画期的な新医療システム」の導入を宣伝していた。