【11月6日 AFP】米ケンタッキー州ルイビルで発生した貨物機墜落事故で、死者数が12人に増えた。調査を行う米国家運輸安全委員会(NTSB)は、離陸時にエンジンから火が上がり、脱落したことが事故の原因だったと発表している。

米運送大手ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)が運航するマクドネル・ダグラスMD11型機は、ハワイに向けてルイビル国際空港を4日午後5時15分(日本時間5日午前7時15分)ごろに離陸した直後に墜落。空港近隣の施設に突っ込んで炎上し、地上で複数人が死亡した。乗員は3人だった。

ルイビル市長はX(旧ツイッター)に「死者は12人に増え、行方不明者も複数いる」と述べた。

飛行機は墜落して複数の建物を破壊または損傷し、長さ約800メートルにわたって燃え盛る残骸を晒したが、NTSBの調査委員トッド・インマン氏によると、左側のエンジンは空港敷地内に残っていたという。

またフライトレコーダーとボイスレコーダーが回収されており、今後解析される予定となっている。

機体にはハワイへの長距離飛行に備え、約3万8000ガロン(約14万4000リットル)の燃料が積まれていた。UPSの施設に隣接する米自動車大手フォードの組立工場をかすめる形で墜落しており、ケンタッキー州のアンディ・ベシア知事は「さらに大惨事になっていた可能性もある」と述べた。

ベシア知事によれば、機体は石油リサイクル施設に「ほぼ直撃」したという。(c)AFP