【11月1日 AFP】米航空宇宙局(NASA)は10月30日、リアリティー番組のスター、キム・カーダシアンさんが1969年の月面着陸は「なかった」とする陰謀論を主張したことに反論した。この陰謀論は数十年にわたり一貫して否定されている。

NASAのショーン・ダフィー長官代行はX(旧ツイッター)に、「私たちは月に行ったことがある。6回だ!」と投稿した。

1969年、アポロ11号が月面に着陸し、ニール・アームストロング、バズ・オルドリン両飛行士が人類で初めて月面に降り立った。

だが、月面着陸はなかったとする陰謀論は50年近く渦巻いている。

リアリティー番組「カーダシアン家のセレブな日常」の最新話で、カーダシアンさんは共演者のサラ・ポールソンさんに対し、「バズ・オルドリンともう一人に関する記事がたくさんある。あなたにも送る」と語った。

その後、月面着陸で最も怖かった瞬間についての質問に対するオルドリン氏の回答とされる発言を読み上げた。

「怖い瞬間なんてなかった。実際にはなかったから、実際にあったなら怖かったかもしれないけど、なかったから怖くなかった」。

カーダシアンさんがどの記事に言及したのかも、2022年にアポロ11号計画がでっち上げだと言って絡んできた男性を殴ったとされるオルドリン氏の発言なのかどうかも明らかになっていない。

カーダシアンさんは同じ最新話で、プロデューサーと話している際にも再びアポロ11号計画は「フェイク」だったと主張し、「バズ・オルドリンが、そんなことはなかったと話している動画がいくつかある」と主張。

「インタビューでいつもそう言ってる」と述べた。

ダフィー長官代行はXの投稿にカーダシアンさんをタグ付けし、NASAの現在の月探査計画「アルテミス計画」に言及。

「私たちは前回の宇宙開発競争に勝利した。今回も勝利するだろう」と述べ、カーダシアンさんにアルテミス計画のロケット打ち上げを見学させようと、ケネディ宇宙センターに招待した。(c)AFP