【11月1日 AFP】チュニジア南部のガベスで10月31日、数百件の汚染の原因とされる老朽化した化学工場の閉鎖を求め、数千人がデモを行った。

工場からの汚染と住民の健康被害に対する怒りが再燃する一方で、当局は低迷するチュニジアの経済を立て直すため、工場での肥料生産を拡大しようとしている。

オンラインで拡散された呼吸困難の子どもたちの動画がきっかけとなり、ガベスで10月21日、前例のない数万人規模のデモが行われたと活動家らは述べている。これに続き、31日にも再び大規模なデモが行われた。

デモ参加者らは「呼吸する権利がある」と書かれたプラカードを掲げ、「汚染施設の解体を」と叫びながら、チュニジア化学グループ(GCT)の施設に向かって行進した。

1972年に開業したこの工場は、リン酸塩を処理して肥料を製造している。研究者によると、放出されるガスや廃棄物の一部は放射性物質で、がんを引き起こす可能性があるという。

2025年7月にアフリカ開発銀行(AfDB)のために実施された監査によると、生産過程で硫黄ガス、窒素、フッ素も排出され、大気・海洋汚染に関して「重大な法令違反」が報告されている。

研究では、ガベス湾の海洋生物多様性が90%以上失われていることが示され、医師や地元住民は、チュニジアの他の地域よりも呼吸器疾患やがんの発生率が高いと報告している。

チュニジアのカイス・サイード大統領は最近、市民の「痛みと願いを共有している」と述べ、解決策を講じることを約束し、「すべてのチュニジア人がすぐにあらゆる形の汚染から解放され、清浄な空気を吸えるようになる」と語った。(c)AFP