カリブ海襲ったハリケーン「メリッサ」 死者数は約50人に
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【10月31日 AFP】ハリケーン「メリッサ」は30日、猛烈な勢力でカリブ海諸島を壊滅的な状況にし、バミューダ諸島に接近している。この嵐により、合わせて約50人が亡くなった。
米国立ハリケーンセンター(NHC)によれば、バハマでは洪水が徐々に収まりつつあるものの、キューバやジャマイカ、ハイチ、ドミニカ共和国では高水位が続く可能性があるという。
メリッサはジャマイカとキューバを猛烈な勢いで襲い、住民は被害の確認と復旧への長い道のりに直面している。通信網が寸断されたため、被害の全容はまだ明らかになっておらず、詳細な調査には数日を要する可能性がある。
ジャマイカのダナ・ディクソン情報相は30日、地元メディアに対し国内で確認された死者数は「現在19人」と述べた。
またハイチでは、死者数が30人に達したと発表された。行方不明者は20人以上で、20人の負傷者が出ていると、民間防衛庁は発表している。また1000棟以上の住宅が浸水し、約1万6000人が避難所で生活していると報告されている。
キューバでも家屋の浸水や倒壊、道路の冠水被害が発生して住民は苦しんでいる。当局によると、サンティアゴデクーバやオルギン、グアンタナモの各州で合わせて約73万5000人が避難している。
30日遅くにはバミューダ諸島が暴風雨に見舞われ、NHCによると、ハリケーン警報下の島では最大風速が秒速45メートルに達しているという。同国政府は住民に対し、警戒措置を取るよう呼びかけている。
米国はドミニカ共和国やジャマイカ、バハマに災害支援チームと捜索救助隊を派遣しており、マルコ・ルビオ米国務長官は、キューバにも「即時の人道支援を提供する準備がある」と述べた。
また英国は250万ポンド(約5億円)の緊急支援を発表しており、英国籍者の退避支援のための「限定的な」チャーター便の運航も明かしている。(c)AFP