【10月28日 AFP】ベトナム中部の都市フエで、24時間の降水量が同国の観測史上最大となる1000~1700ミリに達した。洪水が発生し、数千人の住民が避難を余儀なくされたと環境省が28日発表した。

環境省によると、フエ市内の3つの観測所で26~27日の24時間に1000~1700ミリの降雨を記録した。これまでの記録は1999年に同じくフエで観測された990ミリだった。

週末からベトナム中部沿岸地域は大雨に見舞われ、学校が閉鎖され、ユネスコの世界遺産に登録されている旧帝都フエが冠水した。

環境省によると、深刻な洪水や地滑りの恐れがあるため、中部4省で25日以降、8600人以上が学校などの公共施設に避難している。

被災した住民は「これまでで最大規模の洪水だ。自宅の1階は約2メートルの水に浸かっている。必要な家具はすべて上の階に移した。停電で1日以上、暗闇の中にいる」と、フエ中心部の3階建ての自宅からAFPに語った。(c)AFP