【10月18日 AFP】南米コロンビアの首都ボゴタの米国大使館前で17日、ドナルド・トランプ米大統領の「右翼政策」に抗議するデモが行われた。参加者の一部が暴徒化し、矢や爆発物を発射し、警察官4人を負傷させた。当局が明らかにした。

ボゴタのカルロス・フェルナンド・ガラン市長は、「フードをかぶった者を含む犯罪者たちが、火炎瓶、爆発物、弓矢で米国大使館を襲撃した」「警官4人が顔、脚、腕を負傷した」と述べた。

国防省は、米国大使館前での混乱の様子を捉えた画像を公開した。腕に矢が刺さった警官の姿も写っている。

「国民会議(コングレソ・デ・ロス・プエブロス)」と名乗るグループの広報担当者ジミー・モレノ氏はAFPに対し、同グループがトランプ氏の右翼政策を非難するために米国大使館前でデモを行ったと主張。

「われわれはコロンビアの主権のために、米国に干渉しないよう求めるデモを行っている。米国が関与してきたパレスチナ人ジェノサイド(集団殺害)、中南米への干渉、カリブ海諸国とベネズエラの(政治体制)ボリバルモデルに与えてきた脅威、そしてベネズエラのボリバル・モデルに反対する」と述べた。

このグループは13日からボゴタ各地で抗議デモを行っているが、暴徒化したのは17日になってからだ。

今年に入ってトランプ氏と幾度となく対立してきたコロンビアの左派グスタボ・ペトロ大統領はX(旧ツイッター)への投稿で、「ボゴタの米国大使館に対し最大限の警戒を払うよう命じた」と述べた。

さらに、「より過激なグループが米国大使館を警備していた警察官を襲撃し、数人の若者が矢で負傷した」と付け加えた。

「国民会議」は声明でペトロ氏への賛同を表明する一方、政府に対し「反帝国主義戦線」を構築するよう求めた。(c)AFP