【10月7日 東方新報】香港特別行政区政府の陳茂波(Paul Chan Mo-po)財政長官は10月5日、中国本土の国慶節・中秋節連休の最初の4日間(10月1日〜4日)に、中国本土から香港を訪れた旅行者が約87万8000人に達し、前年同期比で7%以上増加したと明らかにした。

また、海外からの旅行者は約12万6000人で、前年比30%以上の増加となった。陳財政長官によると、2024年8月の香港の小売業売上高(速報値)は総額303億香港ドルと(約5853億4753万円)なり、前年同月比3.8%増と市場予想を上回った。プラス成長は4か月連続で、上昇幅はこの20か月で最大だったという。

陳財政長官は、香港の住宅市場が安定傾向にあり、株式市場が堅調に推移していること、さらに旅行者の増加が続いていることなどが小売業を下支えしていると述べた。

業界関係者の8割は今年の中国本土の国慶節・中秋節連休における売上が増加すると見込んでおり、そのうち一部は「二桁の伸びが期待できる」と答えている。

陳財政長官は「今年の残りの期間も、さまざまな大型イベントや催しが市況の支援となるだろう」と述べた。さらに、新しい施政報告では、「イベント+観光」の融合を通じた観光振興策を打ち出しており、地域特性を生かしたテーマ型ツアーなど、多面的な取り組みを推進していく方針を示した。各政策局や関連部門は、香港の観光インフラ、商品、サービスの質をさらに高め、旅行者がより長く滞在し、再び訪れたくなる都市づくりを目指して取り組んでいるという。

一方で、特区政府は引き続き投資誘致にも力を入れており、企業の香港進出を支援して経済の高度化と構造転換を進めている。近く、新たな重点企業の誘致契約式が行われ、10社以上の主要企業が香港に拠点を設立または事業を拡大する予定だ。

この新たな企業群の参加により、特区政府の「重点企業誘致弁公室(OASES)」を通じて香港に進出した企業の累計は100社を突破する見通しだという。(c)東方新報/AFPBB News