【10月3日 AFP】ドナルド・トランプ米大統領は、最近の米軍によるベネズエラ沖での「麻薬運搬船」攻撃をめぐり、米国が麻薬組織(カルテル)と「武力紛争」状態にあると宣言した。政権が議会に通知した文書の中で述べた。

AFPが2日にコピーを入手したこの国防総省からの通知文書は、少なくとも14人が死亡した国際水域での少なくとも3回の「麻薬運搬船」攻撃を法的に正当化する内容となっている。

トランプ政権は、ベネズエラの左派ニコラス・マドゥロ大統領との緊張が高まる中、麻薬組織に対抗するため、カリブ海に複数の軍艦を派遣した。

通知には、「大統領はこれらの麻薬組織を非国家武装集団と断定。テロ組織に指定し、その行動は米国に対する武力攻撃に当たると判断した」と記されている。

通知では、麻薬密輸容疑者を「不法戦闘員」と呼んでいる。

最近の米軍によるベネズエラ沖での「麻薬運搬船」攻撃について、法律専門家は合法性に疑問を呈している。

ホワイトハウスのアナ・ケリー報道官はAFPに対し、「何度も述べてきたように、大統領は猛毒を持ち込もうとする者からわが国を守るため、武力紛争法に基づいて行動した」「大統領は麻薬組織と対峙(たいじ)し、さらに多くの米国人が殺害される国家安全保障上の脅威を排除するという公約を果たしている」と語った。(c)AFP