【12月5日 AFP】英国の国民保健サービス(NHS)は4日、しゃっくり、巻き爪、皮膚のかゆみといった緊急性の低い症状の患者で救急外来が「パンク寸前」になっていると明らかにした。

NHSイングランドによると、2024年11月~2025年3月に「他の場所で対応できたはずの」緊急性の低い症状での救急外来受診が20万件を超えた。皮膚のかゆみが約8600件、巻き爪が3900件、しゃっくりが約400件で、鼻づまり、耳痛、喉の痛みも10万件近くに上った。

NHSは、インフルエンザと寒さで病院が最も混雑する冬に、「日常的な軽い症状」で救急外来の負担を増やす患者に対し注意を促した。

NHSイングランドのジム・マッキー最高経営責任者(CEO)によると、例年でも冬は「病院にとって一年で最も危険な時期」だが、今年はクリスマス前の週に数千人の研修医がストライキを計画していることから、さらに困難な状況に陥る可能性がある。

NHSイングランドは、長い待ち時間、病床不足、救急外来の逼迫(ひっぱく)といった問題に直面している。

ウェス・ストリーティング保健・社会福祉相は今週、「救急外来は救急外来であるべきで、何から何まで対応するものであってはならない」と述べた。(c)AFP