ガーナ大統領、移民への「憎悪」の常態化に警鐘
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【9月26日 AFP】国連総会でドナルド・トランプ米大統領が移民を痛烈に批判し、受け入れ停止を呼び掛けた数日後、西アフリカ・ガーナのジョン・マハマ大統領は25日、移民への「憎悪」を常態化することを非難した。
マハマ氏は国連総会で演説し、欧米諸国の指導者らが移民に反対していることについて、「婉曲(えんきょく)表現やあてこすりをやめ、率直に語るべき」時が来たと述べた。
「残酷さを常態化してはならない。憎悪を常態化してはならない。外国人嫌悪や人種差別を常態化してはならない」と主張。
欧米諸国で成功を収めたアフリカ移民に言及し、「彼らは侵略者でも犯罪者でもないと言っていいだろう」と述べた。
マハマ氏は、地球温暖化の原因となった産業排出物について、歴史的にアフリカ諸国にほとんど責任がないにもかかわらず、気候変動で特にアフリカ諸国が深刻な打撃を受けていると指摘。
「アフリカや村や町が砂漠に侵食されて住めなくなると、私たちは逃げざるを得ない」と述べた。
マハマ氏は特定の欧米指導者を名指しすることはなかったが、23日に同じ壇上で演説したトランプ氏は、移民を西側諸国への「攻撃」、「侵略」と呼び、国連が資金提供していると非難した後、矛先を欧州諸国に転じ、「あなた方の国々は地獄に落ちる」と述べた。
トランプ氏は不法移民の大規模国外追放キャンペーンを強調し、「グローバリストの移民政策」と闘うと表明した。
マハマ氏は今回強い言葉を使ったが、米国を追放されたガーナ国籍以外の西アフリカ出身者を受け入れることに同意し、トランプ氏による不法移民の第三国追放に協力している。(c)AFP