【9月26日 AFP】ドナルド・トランプ米大統領は25日、トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン大統領に対し、ウクライナ紛争を念頭にロシア産石油の購入停止を促した。またトランプ氏は、トルコに対する米国のステルス戦闘機購入の停止措置を解除する可能性を示唆している。

トルコがロシアに対する国際制裁には参加せず、同国産の石油購入を増やしている中で、トランプ氏はウクライナ問題を強調した。

トランプ氏は大統領執務室でのエルドアン氏との会談の冒頭で、記者団に対し「ロシアがこの暴挙を続ける間は、彼にロシアからの石油購入をやめてもらいたい」と述べた。

トランプ氏は、エルドアン氏がロシアのウラジーミル・プーチン大統領とウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領の双方から「非常に尊敬されている」と述べ、「彼が望めば大きな影響力を持つことができる。今は非常に中立的だ」と語った。

「彼ができる最善のことは、ロシアから石油とガスを買わないことだ」とトランプ氏は付け加えた。

ブリュッセルのシンクタンク、ブリューゲルによると、トルコはロシアの第4位の貿易相手国であり、昨年の取引額は520億ドル(約7兆7600億円)に達した。その大部分は化石燃料と電子機器となっている。

エルドアン氏のホワイトハウス訪問は、2019年以来となったが、同年に米政府はNATO(北大西洋条約機構)の同盟国であるトルコがロシアの防空システムを購入したことを理由に、トルコをF35戦闘機のプログラムから除外していた。

この問題について「非常に真剣に」話し合うつもりだと述べたトランプ氏は、会談がうまくいけば、ロシア製S400ミサイルに関するトルコへの制裁を解除する用意があると語った。(c)AFP