AfD、旧東ドイツ5州で支持率トップに メルツ氏は勢力拡大を抑えられるか
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【9月25日 AFP】ドイツのフリードリヒ・メルツ首相は25日、旧東ドイツ地域の州首相らとの会合に参加する。1990年の東西ドイツ再統一から間もなく35年を迎えようとする中、かつて共産圏だった東部では、極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」が急速に支持を伸ばしている。
メルツ氏率いる中道右派政党「キリスト教民主同盟(CDU)」は、1989年のベルリンの壁崩壊と翌年の再統一を受け、東部に「豊かな景観」をもたらすと約束した。
だが、長年にわたる産業の空洞化、雇用喪失、人口流出は深い傷跡を残した。この傷跡が東部全域で反移民を掲げるAfDの台頭を後押ししている。
2月の総選挙で第2党に躍進したAfDは現在、東部5州すべてにおいて政党支持率でトップに立っており、CDUと連立与党にとって深刻な脅威となっている。
ケムニッツ工科大学の政治学者ベンヤミン・ヘーネ氏はAFPに対し、「AfDは東部で勢力を拡大し続けている。(メルツ氏の)AfD阻止戦略が機能していないのは明らかだ」と指摘。
「メルツ氏は東部におけるデリケートさと課題にもっと注意を払う必要がある」と述べた。
2026年9月に地方選挙を控えているザクセン・アンハルト州で、AfDの政党支持率は約39%となっており、ドイツで初めてAfDが州政権を担う州となる可能性が高まっている。