トランプ氏の司法省介入要求に反発 民主党「独裁国家に向かう」
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【9月22日 AFP】米民主党の議員らは21日、ドナルド・トランプ米大統領が政敵に対する法的措置を司法省に要求したことを受け、こうした動きが米国を独裁国家に向かわせると批判した。
米CNNに対し、上院民主党トップのチャック・シューマー院内総務は「司法省を政敵を追い込むための道具にすることは、対象者が有罪かどうかに関わらず、それは独裁への道だ。独裁国家がやることだ」と述べた。
また、コネティカット州選出のクリス・マーフィー上院議員はABCテレビに、米国が「バナナ共和国(三流国家)」に変わりつつあると述べ、「米国大統領は現在、連邦政府の全権力、FCC(連邦通信委員会)、司法省を使って、すべての政敵を罰し、投獄し、放送から排除しようとしている」と強調。
「これは米国がこれまで直面した中で最も危険な瞬間の一つだ」と指摘した。
トランプ氏は20日のSNS投稿で、かねて対立してきたカリフォルニア州のアダム・シフ上院議員とニューヨーク州司法長官レティシア・ジェームズ氏に対して法的措置が講じられていないことに不満を表明。投稿は「パム」宛てとなっており、これは現職の司法長官パム・ボンディ氏を指すとみられている。
また19日には、ジェームズ長官の件を調査していたバージニア州東部地区のエリック・シーバート連邦検事を解任。シーバート氏をめぐっては、ジェームズ氏を起訴するのは難しいと報告したことが伝えられている。
ヒラリー・クリントン元国務長官もシューマー氏の批判に同調し、トランプ氏の動きを「われわれの政治における非常に危険な転換」と非難。「今、ホワイトハウスやその支持者から聞こえてくるのは、これがさらに政治的行動、法的行動、検察行動、あらゆる種類の威圧につながる可能性があるということだ」とCNNで述べた。
民主党議員らは、人気深夜トーク番組「ジミー・キンメル・ライブ」が最近、規制当局の圧力で休止に追い込まれたことも「権力の乱用」だと非難している。(c)AFP