【9月18日 AFP】ナイジェリアの最大都市ラゴスにあるナイトクラブ「ザ・ライブラリー」のトイレは大理石の壁、むき出しの電球、そしてたくさんの鏡を備え、まるで客にセルフィー(自撮り写真)を撮ってくれと言わんばかりだ。

金枠の看板に書かれたメッセージも目に飛び込んできた。「トイレ内でのセルフィーは禁止…なんちゃって」。

ナイジェリアで、トイレでのセルフィーは冗談ではなく、本気だ。

活気あふれる大都市ラゴスから、息苦しい首都アブジャ、そして北部の保守的なカノまで、バーやラウンジはトイレを飾り立てている。時代の流れに追いつくためだけでなく、新たな客を呼び込むためでもある。

AFPは、アフリカで最も人口の多いナイジェリア各地の女性用トイレに記者を派遣し、このトレンドを記録した。

改装工事が行われ、鏡の配置や照明も調整された。「多ければ多いほどいい」という考えから、大理石や金、時には金メッキが人気のデザインとなっている。

ナイトライフの定番スポット「ザザ」では、トイレの壁にあるボタンを押すと、小さな窓からグラス1杯のシャンパンが無料で提供される。これは、鏡の前にいる客の緊張を和らげ、笑顔を引き出すキャンペーンの一環だ。

ザザのアシスタントゼネラルマネージャー、ジョニー・フランジェ氏はAFPの取材に対し、「特にナイジェリアの女性にとって、内装は非常に重要だ。私たちはできる限り多くの女性を引きつけようと努力している」と語った。

店内では、女性たちが鮮やかな色のドレスのネックラインを直し、腰を揺らし、つけまつげをパチパチさせながら、携帯電話をいじっていた。

壁は花柄の壁紙と複数の鏡で飾られ、さまざまな角度から撮影できるようになっている。