【9月18日 AFP】中国の董軍国防相は18日、北京で開催された香山フォーラムで「覇権的な論理といじめ行為」を非難し、米国を暗に批判する発言を行った。

シンガポールで毎年開催されるアジア安全保障会議(通称シャングリラ会議)に対抗する中国版のこのフォーラムには、主催者によると政治や軍事、学術分野から約100か国の代表およそ1800人が参加している。

開会式の演説で董氏は、世界平和が直面する「新たな脅威と課題」について警告し、「平和と発展という時代のテーマは変わらないが、冷戦思考、覇権主義、保護主義の雲は晴れていない」と述べた。

「歴史の記憶は、新しい形で偽装された覇権論理やいじめ行為を認識し、反対するための絶え間ない警告として機能しなければならない」

これらの発言は、近年多方面で競合している米国への間接的な言及とみられている。

また董氏は、中国の海洋権益保護についても言及。南シナ海の領有権を巡って複数の国と長年にわたって対立する中国は、近年では米国の同盟国であるフィリピンとの衝突が続いている。

中国は南シナ海のほぼ全域を自国領海と主張しているが、国際的な裁定ではその主張に根拠はないとされている。

董氏は「域外の国々が主張する、いわゆる航行の自由や、一部の当事国が推進する国際仲裁は、国際関係の基本原則に公然と挑戦している」と話した。(c)AFP