国連安保理、カタール空爆を非難 イスラエル名指しせず
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【9月12日 AFP】国連安全保障理事会は11日、今週のイスラム組織ハマス幹部を標的としたカタールでの空爆を非難し、緊張緩和を求めたが、空爆を実行したイスラエルの名前は挙げなかった。
安保理は声明で「緊張緩和の重要性を強調し、カタールへの連帯を表明した」、「カタールの主権と領土保全への支持を強調した」と述べた。
声明発表には、全15理事国の同意が必要で、イスラエルの同盟国である米国も同意した。
2023年10月7日のハマスによる攻撃をきっかけにパレスチナ自治区ガザ地区での紛争が始まって以来、米国などの常任理事国による度重なる拒否権発動により、安保理はこの問題に関してほぼまひ状態にある。
だが、ドナルド・トランプ米大統領は、イスラエルを擁護してきたにもかかわらず、9日にカタールの首都ドーハで行われた攻撃について「うれしい話ではない」と不快感を示した。
米国のドロシー・シェイ国連臨時代理大使は11日遅くに行われたこの攻撃に関する安保理会合で、「和平仲介のために米国と共に懸命に努力し、勇敢にもリスクを負っている主権国家カタールへの一方的な爆撃は、イスラエルや米国の目標達成につながらない」と述べた。
「とはいえ、これを理由に人質を帰国させるというイスラエルのコミットメントに疑問を呈することは不適切だ」「ガザ住民の苦しみから利益を得てきたハマスを排除することは価値ある目標だ」と続けた。
さらに、攻撃は「残念」だったが、「トランプ大統領はこれが平和への機会となり得ると信じている」と述べた。(c)AFP