【9月8日 AFP】欧州のほぼ全ての自動車メーカーが、電気自動車(EV)の販売台数増加などにより、欧州連合(EU)の排出目標を達成する見通しであることが、環境団体「トランスポート・アンド・エンバイロメント(T&E)」が8日に発表した調査で明らかになった。

欧州委員会は現在、中国との競争や米国の関税に直面する自動車業界からの圧力を受け、気候規制のさらなる緩和を求められている。

T&Eは、メルセデス・ベンツを除く全ての欧州自動車メーカーが、EUの2025~27年の排出目標を達成できる見通しだと述べている。

EUは、域内27か国で販売される新車の二酸化炭素排出量を段階的に削減するよう各メーカーに求めており、違反すれば高額な罰金を科される。

今年初め、EUは25年から27年までの3年間の平均排出量で目標を評価することを認め、1年ごとの評価を免除していた。

T&Eによれば、この猶予措置により一部のメーカーがEVの割引を減らしたため、市場の成長が鈍化したという。

自動車業界は規則のさらなる見直しを求めており、特にプラグインハイブリッド車や高効率の内燃機関車など、EV以外の選択肢に対する柔軟性を要求している。

EUは気候変動対策の一環として、2035年までに新たな内燃機関車の販売を段階的に廃止する方針を掲げている。(c)AFP