親パレスチナ派抗議でステージ短縮 ブエルタ・ア・エスパーニャ
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【9月4日 AFP】自転車ロードレース、ブエルタ・ア・エスパーニャは3日、フィニッシュ地点で親パレスチナ派の抗議者がコースに乱入しようとしたため、予定されていた第11ステージ(ビルバオ~ビルバオ、157.4キロメートル)が短縮された。
AFPの記者は、パレスチナの旗を手にした抗議者がフィニッシュ地点のバリケードをコースに押し出してレースの妨害を試みる場面を目撃した。大会主催者は、「フィニッシュ地点でのいくつかの事件により、ゴールの3キロ手前でタイムを取る決定を下した」と述べ、レースをニュートラル扱いとしてステージ勝者も無しとした。
今大会では、イスラエル・プレミアテックがさまざまなステージで抗議の対象となっており、この日の出来事受けて同チームには撤退を求める声も上がっている。
前週の第5ステージでは、デモ隊がイスラエル・プレミアテックの選手たちを抗議によって減速させた。さらに2日の第10ステージでは、抗議者が選手の集団の前に飛び出そうとして、アンテルマルシェ・ワンティのシモーネ・ペティッリ(イタリア)が落車する事故もあった。
大会のテクニカルディレクターを務めるキコ・ガルシア氏は混乱のレース後、記者団に対して、唯一の解決策は「イスラエルのチームが、(自分たちが)ここにいることが他の全員の安全を促進しないことを理解することだ」と述べた。
ガルシア氏は決定を下すことはできないと認めつつ、主催者が「ブエルタを危険にさらすか、他のすべてのチームを危険にさらすチームを保護し続けるか」を検討しなければならないと続けた。
その中でイスラエル・プレミアテックは、「ブエルタ・ア・エスパーニャでのレースに引き続き取り組んでいく、他のいかなる行動も、サイクリング界では危険な前例になる」と述べた。(c)AFP