【8月19日 AFP】中米エルサルバドルのカルラ・トリゲロス新教育相は18日、公立学校に対し、児童・生徒に「清潔な制服」をきちんと着用することや校門での「あいさつ」を義務付けるよう命じた。

トリゲロス氏は15日、ナジブ・ブケレ大統領によって任命されたが、教員組合は教育の「軍事化」に失望を表明した。

トリゲロス氏はX(旧ツイッター)で公開した校長宛てのメモで、「規律、秩序、そしてスクールコミュニティーにおけるパーソナルプレゼンテーションを強化する枠組みの中で」、学校は新たな規範を厳守しなければならないと述べた。

トリゲロス氏就任以来、迷彩服を着て全国の学校を回っている。

同氏の通達には、5100校以上ある公立学校の校長は8月20日から校門に立ち、毎日児童・生徒にあいさつしなければならないと記されている。

校長は、児童・生徒が「敬意を持ってあいさつ」して学校に入り、「清潔な制服」をきちんと着用し、「適切な髪型」で授業に出席できるよう、見回ることを求められている。

ブケレ大統領はトリゲロス氏のX投稿をシェアし、「私たちが夢見るエルサルバドルを築くためには、教育制度を根本的に改革しなければならないのは明らかだ」と訴えた。

これに対し教員組合「エルサルバドル教員戦線」は15日、フェイスブックで反対を表明。

「既に途方もない数となっている児童・生徒に対する権力乱用がさらに増加したり、教員に対するワーキングハラスメントがさらに深刻化したりすることを懸念している」と述べた。

2019年に就任し、2024年に再選されたブケレ大統領は、「ギャング撲滅戦争」で人気を博しており、粗暴犯罪を過去最低水準にまで減少させた。

エルサルバドルでは、多くの学校がギャングによる嫌がらせに悩まされていた。

人口約630万人のエルサルバドルでは、幼稚園から高校まで120万人以上が公立学校に通っている。(c)AFP