【8月17日 AFP】米国のドナルド・トランプ大統領とロシアのウラジーミル・プーチン大統領が15日、米アラスカ州アンカレジで会談した。両首脳は会談後、「生産的」で有益な話し合いが行われたと述べたが、両国の市民はこの会談をどのように受け止めたのか、現地の人々の声を聞いた。

■ロシア市民

3年以上続く紛争で両国は大きな軍事的損失を被った。多くのモスクワ市民は、会談に戦闘を終わらせるための機会を見出し、それがロシアに有利になることを期待していた。

年金受給者の女性リュドミラさん(73)は、首脳会談の報道に釘付けになっていたと語った。

多くのロシア人にとって、今回の会談は印象的であり、戦闘終結に向けた合意が近いとの期待を抱かせた。

リュドミラさんはトランプ氏を信頼しているとし、「私は確信している。絶対に合意に達するだろう。なぜならトランプ氏は愚かではないから」と語り、「わが国が偉大で、地位を持つことを理解している」と笑顔を見せた。

プーチン氏はアラスカで赤じゅうたんの歓待を受け、ウクライナに対する最大限の要求を譲らなかったとみられる。自信に満ち、「次はモスクワで」と珍しく英語に切り替えてトランプ氏をロシアに招待した。

リュドミラさんを含む多くのモスクワ市民は、それが実現することを望んでいる。

ロシアのテレビはプーチン氏の訪問を24時間体制で報じ、多くのロシア人はこれを大きな外交的勝利とみなした。

ただ、プーチン氏がトランプ氏と交渉する姿は想像できても、欧州の指導者らと同じテーブルに座る姿を思い描くのは難しい。

会談に招かれなかったウクライナや欧州各国は、米ロ間で自分たち抜きの合意が成立するのではないかと懸念していた。

農業従事者のバディムさん(35)は、欧州の指導者たちがサミットに「過剰反応」していると非難する一方、米ロ関係のリセットには大きな期待を寄せ、「本当にこれを信じたい」「みんなそれを望んでいる」とAFPに述べた。

しかし、他の人々にとって今回の会談は、長引く紛争にまた予測不能な展開を加えるものにすぎなかった。

「これがどう終わるかは非常に難しい」と会計士のエレナさん(36)は語った。