米カリフォルニア州もゲリマンダリング テキサス州に対抗「火には火を」
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【8月15日 AFP】米カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事は14日、ドナルド・トランプ大統領が連邦下院の多数派を維持するためにテキサス州で選挙区の区割りを共和党有利に変更しようとしているのに対抗し、カリフォルニア州でも選挙区の区割りを民主党有利に変更する計画を発表した。
テキサス州の共和党指導部は、トランプ氏の働き掛けを受け、連邦下院選の選挙区の区割りを変更し、共和党優勢となる選挙区を現行より5区増やそうとしている。ゲリマンダー(ゲリマンダリング)として知られる特定の政党や候補者に有利なように選挙区の区割りをする措置は、物議を醸すものの合法だ。
ニューサム氏はロサンゼルスのデモクラシー・センターで支持者に対し、「きょうはカリフォルニア州の解放記念日だ」「ドナルド・トランプ、あなたはクマ(カリフォルニア州のこと。同州の象徴はカリフォルニアハイイログマ)を小突いた。われわれは反撃する」と語った。
ニューサム氏は、11月4日に実施される特別投票で、カリフォルニア州の有権者に対し、今後2回の連邦下院選のための暫定的な区割りを承認するよう求めている。その後は区割りの権限を独立委員会に返還するという。
ニューサム氏は、「かつて合衆国大統領が現職のテキサス州知事に電話をかけ、『5議席を探せ』と言ったことへの対抗措置だ」「彼はまたしても選挙制度を不正に操作しようとしている。彼は異なるルールに従って行動しているわけではない。ルールを信じていないのだ」と主張。
「配られたカードを認識し、火には火で対抗しなければならない」と続けた。
区割り変更は通常、10年に一度の国勢調査の後、その結果に基づいて実態を正確に反映する形で行われる。
民主党はテキサス州の区割り変更の試みについて、共和党を有利にし、来年の中間選挙で下院の多数派を維持するための露骨な試みだと見ている。
テキサス州議会の民主党議員数十人が、区割り変更の採決を阻止するために州外へ逃亡した。(c)AFP