駐独ロシア大使、EUのロシア凍結資産活用計画を非難
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【12月6日 AFP】ウクライナに侵攻するロシアの凍結資産を活用してウクライナに融資を行う欧州連合(EU)の支援策について、ロシアのセルゲイ・ネチャーエフ駐独大使は5日、EUに「広範囲にわたる結果」をもたらすことになると警告した。
戦場でのロシアが圧力を強める中、EU首脳は新たなウクライナ支援策を模索している。
ネチャーエフ大使はAFPに対する声明で、「ロシアが保有する資産をロシアの同意なしに活用する作戦は、いかなるものであれ窃盗に当たる」「ロシアが保有する資金の窃盗も、広範囲にわたる影響をもたらすことは明らかだ」と述べた。
EUは3日、ロシアの凍結資産を活用して、今後2年間でウクライナに900億ユーロ(約12兆2600億円)を融資する計画を発表した。ロシア凍結資産の多くが置かれているベルギーが反対していたにもかかわらずだ。
これに対しネチャーエフ大使は、この「前例のない措置」は「EU財界の評判を失墜させ、欧州各国の政府を終わりのない訴訟に巻き込む可能性がある」「実際には、これは法の無秩序と世界金融システムの基盤の破壊への道であり、その打撃は主にEUに及ぶだろう」と主張。
「EU指導部とドイツ政府はこのことを理解していると確信している」と付け加えた。
さらに、今回の計画は、欧州がウクライナへの支援を継続するために必要な「相当な資源」を有していないことを示しているとも述べた。(c)AFP