イスラエル作家グロスマン氏、ガザでの「ジェノサイド」を非難
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【8月2日 AFP】イスラエルの作家、デイビッド・グロスマン氏は、同国のパレスチナ自治区ガザ地区における軍事作戦を「ジェノサイド(集団殺害)」と呼び、「深い悲しみ」を持ってこの言葉を使ったと述べた。
ガザでの飢餓をめぐる懸念が世界で高まる中、数日前にはイスラエルの主要人権団体も、同国がジェノサイドを行っていると非難した。
著名な作家で平和活動家でもあるグロスマン氏は、イタリアの左派系日刊紙レプブリカに1日掲載されたインタビューで、「長年、『ジェノサイド』という言葉を使うことを拒否してきた」「しかし今、現地の映像を目の当たりにし、現地にいた人々と話をした後、どうしてもこの言葉を使わずにはいられなくなった」と語った。
「計り知れない苦痛と深い悲しみ」を持ってこの言葉を使ったという。
グロスマン氏は、「この言葉は雪崩だ。一度口にすると、雪崩のようにどんどん大きくなり、さらなる破壊と苦しみをもたらす」と述べた。
さらに、ユダヤ人はホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)を経験しており、人類の苦しみに敏感だと思われているので、「『イスラエル』と『飢餓』という言葉を一緒に使うのは衝撃的だ」と述べた。
グロスマン氏の作品は数十の言語に翻訳され、多くの国際的な賞を受賞している。30年以上にわたる業績が評価され、2018年にはイスラエルの最高文学賞であるイスラエル文学賞を受賞した。
グロスマン氏は長年、イスラエル政府を批判している。(c)AFP