スウェーデン、70歳までの元将校の召集検討 有事の兵員確保で
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【7月15日 AFP】スウェーデンのポール・ヨンソン国防相は14日、危機発生時の十分な兵員を確保するため、70歳までの元将校を召集することを検討していると述べた。
この提案は、2024年に北大西洋条約機構(NATO)に加盟した際に政府が命じた調査で示された複数の選択肢の一つ。この調査は、拡大するスウェーデン軍が紛争時に兵員を確保する方法について検討するものだった。
2022年にロシアがウクライナに全面侵攻したのを受け、スウェーデンは200年にわたる軍事的非同盟政策を転換してNATOに加盟した。ウクライナ侵攻を受け、スウェーデンとフィンランドでは、ロシアが最終的に自国をも脅かすのではないかとの懸念が高まった。
ヨンソン氏は14日の記者会見で、政府の調査結果を発表し、スウェーデン国民約1050万人が「深刻な時期」に直面しているとして、「これは、われわれが現在、軍事防衛に非常に大きな投資を行っていることを意味する」と述べた。
スウェーデンは、既に進行中の装備への投資に加え、危機発生時に十分な兵員を確保する必要がある。
政府の調査では、元将校の召集年齢の上限を現在の47歳から70歳に引き上げることが提案された。
また、元徴集兵の軍事配備に関する制限を撤廃することも提案された。
現在、「配備任務」は直近の兵役から最長10年間とされているが、調査ではこの制限を撤廃し、10年以上兵役に就いていない者をスウェーデン軍予備役に編入することを提案した。
ヨンソン氏は、これらの提案を審議に付し、来年初めに議会に法案を提出する意向を示した。(c)AFP