【7月13日 AFP】リベリアのジョセフ・ボアカイ大統領は前週のドナルド・トランプ米大統領との会談について「光栄」と感じており、公用語の英語を称賛されたことについても気分を害していないと、同国外相が11日、明らかにした。

トランプ氏は9日、ホワイトハウスで西アフリカの資源国5カ国の首脳を招いた小規模サミットを開催。その場でボアカイ氏の英語を「とても上手だ。どこで教育を受けたのか」と称賛した。リベリアの公用語が英語であることを知らなかったとみられる。

ボアカイ氏はぎこちなく笑いながら「自国で教育を受けた」と返答した。

リベリアのサラ・ベイソロウ・ニャンティ外相はAFPに対し、「ホワイトハウスがボアカイ大統領をトランプ大統領や他のアフリカの指導者との会合に招いてくれたことを光栄に思う」と述べ、「侮辱とは受け取っていない」と強調した。

その上で、リベリアは「相互尊重に基づいた」米国との関係強化を望んでいると語った。

リベリアはサハラ以南アフリカで最も古い共和国で、1822年に米国議会や奴隷所有者から資金提供を受けた米植民協会が解放奴隷を送り込んだことに始まる。英語は公用語であり、国内で最も広く使用されている。

トランプ氏の発言は、リベリア国内でさまざまな反応を呼んだ。

かつて文化大使を務めた歌手のクイーン・ジュリ・エンディー氏は、ボアカイ氏を称える楽曲を発表した。「JNB(ボアカイ氏)に敬意を。アフリカの美しき英語の王」と歌い、SNS上で広く拡散された映像では、演奏するメンバーらが米国旗を振り、ボアカイ氏とトランプ氏の顔がプリントされたTシャツを着ている。

一方で、リベリアの人々の受け止め方は割れている。

失業中だという男性は「ボアカイ氏があの場に招かれたこと自体が前進だ。国民を代表して発言してくれた」と述べ、歓迎の意を示した。

一方、露天商の女性は「トランプ氏は大統領を侮辱し、からかった」と憤った。「あの質問は、まるでバカにしているように感じた。大統領を本気でからかっていたと思う」と語った。(c)AFP