トランプ氏、リベリア大統領の英語力を称賛 公用語で母語なのに…
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【7月11日 AFP】ドナルド・トランプ米大統領は9日、リベリアのジョセフ・ボアカイ大統領の英語力を称賛した。リベリアは米国の解放奴隷を入植させる目的で建設された国で、英語が公用語であるにもかかわらずだ。
トランプ氏は、ホワイトハウスにアフリカ諸国の首脳らを招いて昼食会を開催した。
ボアカイ氏の短いあいさつの後、トランプ氏はこれほどの英語力をどこで身に着けたのかと質問。「ありがとう。それに、とても流暢(りゅうちょう)な英語だ。どこでそんなに美しく話せるようになったのか? どこで教育を受けたのか?」と尋ねた。
ほとんどのリベリア人と同様に英語を母語とするボアカイ氏は、リベリアで教育を受けたことを示唆した。
ボアカイ氏は報道陣に背を向けていたため、表情は読み取れなかったが、簡潔でつぶやくような返答からは、ぎこちなさがうかがえた。
フランス語話者である他の西アフリカ諸国の大統領たちに囲まれたトランプ氏は、さらにこう続けた。
「美しい英語だ。このテーブルには、あなたほど上手に話せない人たちもいる」。
米国のリベリアへの関与は、1820年代に議会と奴隷所有者の資金援助を受けた米植民協会が解放奴隷をリベリアに送り始めたことに始まった。
数千人の「米国系リベリア人」入植者がこれに続き、リベリアは1847年に独立を宣言し、多数派の先住民であるアフリカ系住民を統治する政府を設立した。
リベリアには多様な民族語と多くのクレオール語方言が存在するが、クペレ語話者が最大の言語グループとなっている。
ボアカイ氏はメンディ語とキシ語の読み書きができるが、会話はリベリアの公用語であり共通語である英語で行っている。(c)AFP