アルゼンチンのサッカーファンが反ユダヤ主義的行為、非難の的に
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【7月1日 AFP】アルゼンチンサッカー協会(AFA)は6月30日、先週末に首都ブエノスアイレスで行われたアルゼンチン2部リーグの試合中にオールボーイズのファンが行った「反ユダヤ主義的行為」を非難した。
ソーシャルメディアに投稿された動画には、6月29日に行われたオールボーイズとアトランタ(ブエノスアイレスのユダヤ人が多く暮らす地域に位置するクラブ)の試合前に、イスラエル国旗で覆われたひつぎを運ぶ人々の姿が映っている。ひつぎはアトランタのチームカラーで塗られているようだ。
動画には、イランの国旗とパレスチナの旗を振る人の姿も映っている。
0-0の引き分けに終わった試合中、パレスチナ旗を付けたドローンがスタジアム上空を飛行したり、ホームチームであるオールボーイズの一部ファンが反イスラエルのシュプレヒコールを上げたりした。
会場の外では、「イスラエルへ消えうせろ」と書かれたパンフレットが配布され、「ジェノサイド(集団殺害)国家イスラエルに死を」と書かれた横断幕が掲げられた。
AFAは声明で、「きのう、オールボーイズのファンが、同クラブとアトランタの試合前と試合中に犯した忌まわしい反ユダヤ主義行為を全面的かつ断固として非難する」と表明した。
一方、治安省は「暴力行為、人種的・宗教的憎悪の表現、そして公衆への脅迫」を理由に刑事告発したと発表した。
アルゼンチンのユダヤ人コミュニティーDAIAはこの出来事を非難し、「関係当局、AFA、そしてオールボーイズ・クラブに対し、こうした憎悪行為への「断固たる措置を取る」よう求めた。
アルゼンチンには中南米最大のユダヤ人コミュニティーが存在し、推計約30万人が暮らしている。(c)AFP