上海自然博物館 118点の恐竜標本を展示
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【6月17日 CGTN Japanese】上海科学技術館と中国科学院古脊椎動物・古人類研究所の共催による中国恐竜展がこのほど、上海自然博物館で始まりました。同展には、全国12の科学研究機関と科学普及施設から集められた代表的な恐竜の標本118点と重要な模型などが展示され、貴重な恐竜の標本を用いて恐竜の生存と進化の物語を伝えています。
同展の最大の見どころは、「中国第一竜」と呼ばれるルーフェンゴサウルス(許氏禄豊竜)で、中国初の古脊椎動物学者である卞美年氏、楊鐘健氏らが1938年に中国南西部雲南省禄豊市内にあるジュラ紀前期の地層を調査した際に見つけたものです。楊鐘健氏は1941年にその研究成果を発表し、ルーフェンゴサウルスと命名し、中国の恐竜研究を本格的に始動させました。中華人民共和国成立後、ルーフェンゴサウルスの標本は長期にわたり中国科学院古脊椎動物・古人類研究所の標本館に収められていました。1994年に同研究所の中国古動物館が完成した後、この標本は継続して「同館の宝物」として展示されています。
一方、ジュラ紀最大のどう猛な肉食恐竜ヤンチュアノサウルス(永川竜)の化石は、中国南西部四川省永川県で発見されました。ヤンチュアノサウルスは中国で生息していた大型獣脚類恐竜の代表的なもので、ヤンチュアノサウルス・シャンヨウエンシス(上流永川竜)、ヤンチュアノサウルス・ヘピンゲンシス(和平永川竜)、ヤンチュアノサウルス・マグヌス(巨型永川竜)という3種に分類されています。ヤンチュアノサウルスは巨大であるだけでなく、化石が完全に保存されており、これまでアジアで発見された最も完全な巨大肉食恐竜であり、中国恐竜の全体像を大きく塗り変えました。
また、ここ20~30年、中国東北部では羽毛のついた恐竜や恐竜の特徴を残した古鳥類の化石が大量に発見され、世界の恐竜研究の人気スポットとなり、鳥類の起源は恐竜であったとの学説に大量の化石の証拠を提供しています。(c)CGTN Japanese/AFPBB News