【6月14日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦するフェラーリのフレッド・バスール・チーム代表は13日、自身やチーム内の信頼感を脅かすような臆測が飛び交う中、イタリアメディアを痛烈に批判した。

今季のフェラーリは序盤戦で不本意な結果が続く後、バスール氏の将来が危ぶまれているとの報道が流れており、今週末に行われる第10戦カナダGPでも注目の話題となっている。

この日、フリー走行の合間に会場のサーキット・ジル・ビルヌーブで会見に臨んだバスール氏は、報道に関して明確な態度を示し、「まずは冷静でいる必要がある。そうしなければ、スチュワードと話さなければならなくなるからだ」と述べた。

「一部のイタリアメディアの話をしている。イタリアメディア全体がそうだとは言わない。私自身のことは問題ではない。それなら自分で対処できる」

「チームメンバーのことなら問題だ。彼らの名前をこのようにさらすのは、彼らやその家族に対して失礼だと思う」

「これは本当にチームを傷つけている。ある段階においては集中力をそがれている。選手権を争っている際には、一つ一つの細かい話が影響する」

バスール氏はフェラーリのチーム代表として批判にさらされることは理解できるとしており、「この立場に就任したとき、自分が批判にさらされることは分かっていた。これに対処するのは簡単だが、私にとってはチームメンバーの方が心配だ」「彼らには妻や子どもたちがいる。これは完全に敬意を欠いている。もうこんなバカげた話題については話したくない」と怒りをあらわにした。

この前日には、通算7度の選手権制覇を誇るルイス・ハミルトンがフェラーリとバスール氏を完全に擁護する反応を示していた。バスール氏の会見の直前には、レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナー氏が、フェラーリに移籍するという臆測を否定していた。(c)AFP