【6月7日 AFP】全仏オープンテニスは6日、男子シングルス準決勝が行われ、大会第1シードのヤニック・シナー(イタリア)は6-4、7-5、7-6(7-3)で第6シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)を退け、前回覇者カルロス・アルカラス(スペイン)との決勝に進出した。

シナーは四大大会(グランドスラム)の優勝回数で歴代最多記録の更新を目指していたジョコビッチとの激闘を制し、初めてローラン・ギャロス(全仏オープン)決勝の舞台に到達した。

ジョコビッチは3時間16分に及ぶ激戦で持ち前の闘志を見せたものの、第3セットの終盤で3本のセットポイントをふいにし、逆転の望みを絶たれた。

もう一つの準決勝では、アルカラスが4-6、7-6(7-3)、6-0、2-0としたところで第8シードのロレンツォ・ムゼッティ(イタリア)が太もものけがで途中棄権し、勝ち上がりを決めた。8日の決勝では、自身5度目のグランドスラム制覇を目指す。

今大会でまだ1セットも落としていないシナーは、昨年大会の準決勝でアルカラスにフルセットの末に敗れており、そのときのリベンジを狙う。

両者がグランドスラムの決勝で対戦するのはこれが初めてで、互いにメジャー大会の決勝ではこれまで一度も敗れたことがない。過去の直接対決では、シナーが3か月の出場停止処分から復帰した5月のイタリア国際を含め、アルカラスが直近4連勝を記録している。

シナーは「日曜日はかなり難しい試合になるだろう。カルロスとの最近の対戦成績は良くないけれど、自分に何ができるか試してみよう」と語った。

ジョコビッチの敗退によって、グランドスラムでは6大会連続で世界ランキング1位のシナーと同2位のアルカラスのどちらかがタイトルを獲得することが確実となり、世代交代がますます現実味を帯びている。

グランドスラムの男子シングルス決勝で、2000年代生まれの選手同士が対戦するのは史上初。また、女子シングルスの決勝はアリーナ・サバレンカとココ・ガウフ(米国)の顔合わせとなっており、男女ともに決勝でトップ2シードの選手が激突するのは、2013年の全米オープン以来となる。(c)AFP