ドミニカ共和国、妊産婦含め2000人超のハイチ移民を病院で拘束
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【6月3日 AFP】ドミニカ共和国は2日、隣国ハイチからの不法移民を取り締まる一環として、公立病院での摘発で2000人以上の身柄を拘束したと発表した。
ルイス・アビナデル大統領は、ドナルド・トランプ米大統領の政治理念「米国を再び偉大に(MAGA)」スタイルで移民に対する強硬路線を取り、ギャングによる暴力で荒廃したハイチからの移民の大量追放や、国境線の半分以上に及ぶ壁の建設に乗り出している。
ドミニカは、4月に公立病院での取り締まりを開始し、患者には身分証明書や就労証明書、居住証明書の提示を義務付けている。
AFPが入手した文書によると、移民当局は4月21日から5月30日までに2188人のハイチ移民を拘束。この中には妊婦186人と出産直後の女性559人も含まれていた。さらに、子ども648人の身柄も拘束していた。
国連は、こうした摘発は「国際基準に違反している」と指摘している。
南北米大陸で最貧国のハイチは、不安定な政情を背景に貧困とギャングによる暴力事件がまん延。特にこの1年は暴力が激化し、国内避難民は100万人を超えている。(c)AFP