【5月8日 AFP】米国のジョー・バイデン前大統領は退任後初のインタビューで、後任のドナルド・トランプ大統領がウクライナに領土放棄を迫ることでロシアに対して「宥和(ゆうわ)政策」を取っていると批判した。

バイデン氏は英BBCに対し、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領はウクライナをロシアの一部と見なしており、和平合意の一環としてウクライナの領土を割譲されたとしても、「彼(プーチン氏)がそこでやめると考える者は愚かだ」との認識を示した。

トランプ政権がウクライナ政府に対し、紛争終結のために領土を放棄するよう提案したことについて問われると、バイデン氏は「現代の宥和政策だ」と回答。

「この国でいったい何が起きているんだ? こんなことを言う大統領がいるのか? 米国らしくない。われわれが重視するのは没収ではなく、自由と民主主義だ」と続けた。

トランプ氏が憲法の制約を受ける大統領ではなく国王のように振る舞っていると思うかとの質問には、「彼は共和党の大統領らしく振る舞っていない」と回答。

一方で、「共和党がトランプ氏の本質に気付き始めていると思う」として、米国の民主主義の将来についてそれほど心配していないと述べた。(c)AFP