「一時的な」和平のために領土譲渡も キーウ市長
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【4月25日 AFP】ウクライナの首都キーウのビタリ・クリチコ市長は、25日に公開された英BBCのインタビューで、ロシアとの「一時的な」和平を確保するためには、領土を譲渡せざるを得ない可能性があると語った。
ボクシング元世界チャンピオンでもあるクリチコ氏は、「考えられるシナリオの一つは、領土を譲ることだ。それは決して公平ではない。だが和平、少なくとも一時的な平和を実現するためには、それが解決策となるかもしれない」と述べた。
キーウではロシア軍による24日未明の新たな攻撃で、少なくとも12人が死亡、80人以上が負傷した。
クリチコ氏はBBCに対し、「私はウクライナの首都の責任を担っている」と述べ、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領も平和を実現するには「痛みを伴う解決策」を受け入れざるを得ないかもしれないと語った。
だがその一方で、ウクライナ人はロシアによる「占領を決して受け入れない」とも述べた。
ドナルド・トランプ米大統領は、ウクライナとロシアに合意を結ぶよう圧力をかけている。報道によれば、その提案には、2014年にロシアが一方的に併合したウクライナ南部クリミア半島に対するロシアの支配を、米国が承認するという領土的譲歩も含まれているという。
2022年にウクライナへの全面侵攻を開始したロシアは現在、ウクライナ領の約20%を支配している。(c)AFP