【4月24日 AFP】ドナルド・トランプ米大統領は23日、中国との貿易をめぐり「公正な取引」を模索する姿勢を示した。ただ政権高官らは、関税戦争を今後どのように鎮静化させていくか、道筋を示していない。

トランプ氏は、中国と話し合っているかとの記者団の質問に対し、米国は「中国と公正な取引」を行うだろうとし、「あらゆることが進行中だ」と答えた。

ただ、こうした「公正な取引」に向けたシグナルは発せられているものの、スコット・ベッセント財務長官はこの日、ワシントンで開催中の国際通貨基金(IMF)・世界銀行の春季会合に合わせて行われたイベントに参加した際、両国は関税について「まだ」協議していないと記者団に語った。トランプ氏が中国製品に対する関税を一方的に引き下げる提案はない、とも述べた。

ベッセント氏は、米中両国が相互に課している高関税は交渉に先立って引き下げられる必要があると主張。「両国ともに現在の関税水準が持続可能だとは考えていないと思われるため、ともに引き下げることがあっても驚かない」と語った。

相互の高関税措置は「禁輸措置に等しく、両国間の貿易の断絶は誰の利益にもならない」とし、「緊張緩和は可能だ」と述べた。ただし、中国との協議日程については情報を持ち合わせていないとした。(c)AFP/Beiyi SEOW