【4月22日 AFP】米連邦取引委員会(FTC)は21日、配車大手ウーバー・テクノロジーズが、オンライン購入者信頼回復法に違反したとして同社を提訴した。サブスクリプション(定額)サービス「ウーバー・ワン」の割引特典についてユーザーを誤解させた上、同意なしに加入させていたとFTCは主張している。

FTCのアンドリュー・ファーガソン委員長は声明で「米国人は解約がほぼ不可能に見える、不要なサブスクリプションに加入させられることにうんざりしている」と批判。「われわれはウーバーが消費者に対し、サブスクリプションについて誤解を招くだけでなく、解約を不当に困難にしたと考える」と主張した。

ウーバー・ワンの加入者は、ウーバーの配車サービスやウーバーイーツを利用したフードデリバリーで割り引きを受けられる。サブスクリプション料は通常、月額約10ドル(約1400円)。ウーバーは「月25ドル(約3500円)の節約になる」とうたって加入を促したが、訴状によると、この割り引きはサブスクリプション料そのものには適用されなかった。

FTCの弁護団は、ウーバーによる「月ごとの節約になる」という宣伝は誤解を招くものであり、また「いつでも解約できる」とうたいながら、実際にはウーバー・ワンのサブスクリプション解約は困難だと主張した。

一方ウーバーは、同意なしにユーザーを登録したとの指摘を否定し、サブスクリプションの解約はアプリ上で通常20秒以内に完了すると反論。広報担当者はAFPに対し、「FTCがこのような対応に踏み切ったのは遺憾だ」と述べた。(c)AFP