選手転落死から数時間で試合 クラブにファンから怒りの声 中国
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【4月17日 AFP】中国国内のサッカーファンが、ガボン代表FWアーロン・ボウペンザ選手(28)の死去から数時間でリーグ戦を強行した、中国1部リーグ浙江FCの決定に怒りを示している。
浙江FCに所属していたボウペンザ選手は16日午後、中国東部・杭州にあるビルの11階から転落死した。
同都市を拠点とする浙江FCは、同日にホームで梅州客家との試合を行い、ファンの悲しみと怒りを引き起こした。中国のSNS「微博(ウェイボー)」には「この試合は延期されるべきではなかったのか?」との書き込みがあり、別のSNS「WeChat」には「なぜ試合を延期しなかったのか? 中国スーパーリーグは本当にアマチュアだ」との投稿があった。
試合は沈痛な雰囲気の中で行われ、2-2の引き分けで終了。試合後の記者会見で浙江FCのスペイン人指揮官、ラウル・カネダ・ペレス監督は「試合について話すことは何もない」と述べた。またペレス監督は通訳を通じ、「きょうはサッカーについて話す日ではない」「この状況でサッカーを議論すべきではない」と続けた。
杭州警察はボウペンザ選手の死亡を認め、聞き取りや映像の確認を含む捜査の結果、「犯罪事件を除外した」と事件性を否定している。
浙江FCは試合後にボウペンザ選手の死について声明を発表し、「調査を行うために関連当局と全面的に協力しています」「クラブの全スタッフは彼の家族に深い哀悼の意を表します」と述べている。
中国サッカー協会(CFA)はまだコメントを出していない。(c)AFP