【4月17日 AFP】米カリフォルニア州シリコンバレーで週末、横断歩道から、ドナルド・トランプ米大統領や実業家のイーロン・マスク氏、マーク・ザッカーバーグ氏の声をまねて風刺した音声が流れる出来事が起きた。その様子を捉えた動画がマスク氏所有のX(旧ツイッター)や、ザッカーバーグ氏が最高経営責任者(CEO)を務めるメタ傘下のインスタグラム、TikTok(ティックトック)などで拡散された。

パロアルト、メンローパーク、レッドウッドシティーの横断歩道で押しボタンを押すと、通常は「walk」「wait」の音声指示が流れるところを、代わりに、トランプ氏らの声に似せた音声が再生された。

SNSに投稿された動画によると、「イーロン・マスクだ」と名乗る声は、「お金で幸せは買えないと言うが、それは本当だと思う」「でも(テスラ車の)サイバートラックは買える。それってすごくない? ね?…私はとても孤独だ」と語り掛けている。

別の動画では、マスク氏に似せた音声がトランプ大統領について話している。

「笑えるんだが、彼をただの大バカだと思っていた。でも、彼のことを知るようになると、実はとても優しくて愛情深いんだよね」という声に続き、トランプ氏に似た声が「スウィーティー(ねえあなた)、ベッドに戻って来て」と答えている。

さらに、ある横断報道からは「こんにちは、マーク・ザッカーバーグです。でもリアルでは、『The Zuck(例のザック)』と呼ばれています。私たちが、人工知能(AI)を皆さんのあらゆる意識体験に強制的に挿入していることについて、不快感や侵害された気持ちを抱くのは普通です」「安心してください。心配ご無用です。だって、皆さんには阻止するすべがありませんから。じゃ、またね」と呼び掛けている。この動画のXでの再生回数は40万回以上に上った。

ロサンゼルス・タイムズ紙によると、誰がこうしたメッセージを横断歩道で流していたかは明らかになっていない。横断歩道の音声は14日には通常に戻っている。(c)AFP