ヘンリー王子の「命が危険に」 警護レベルめぐる控訴審で弁護士訴え
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【4月10日 AFP】英ロンドンで9日、ヘンリー王子の英国での警護レベルが引き下げられた問題に関する控訴審で王子の代理人弁護士は「王子の命が危険にさらされている」と訴えた。
妻メーガン妃と共に2020年に王室を離脱し、米国に移住したヘンリー王子について、英政府は公務を行う王族とは見なさず、数年前、警護レベルの引き下げを通告。王子はこれを不服として2021年に内務省を提訴していたが、英国の高等法院は2024年に合法と判断。王子が上訴していた。
2日に及んだ控訴審は最終日を迎え、裁判のために英国を訪れたヘンリー王子が法廷で見守る中、王子の弁護士シャヒード・ファティマ氏は最終陳述で判事に対し、「本件の人間的な側面を忘れてはならない」「私の後ろに座っている人物の安全とセキュリティー、そして命が懸かっている」と訴えた。
ダークスーツと赤いストライプのネクタイを着用したヘンリー王子は、裁判に熱心に耳を傾け、時折弁護士と相談する様子も見られた。
9日の審理は、王子に対するセキュリティーや脅威について機密性の高い内容を議論するため、大半が非公開で行われた。
弁護士は8日の裁判では、王子が「不当で劣った扱いを受けた」と主張。
訴状では、王子に対する脅威を強調し、「(国際テロ組織)アルカイダから最近、(王子に対する)殺害予告があった」とした他、夫妻が「2023年5月にニューヨーク市内でパパラッチとの危険なカーチェイスに巻き込まれた」としていた。詳細は明らかにしていない。
ジェフリー・ボス判事は閉廷前、判決は後日書面で通知されると述べ、4月20日のイースター前に通知される可能性は「極めて低い」とした。(c)AFP