ロシア、スパイ容疑で英「外交官」2人を追放
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【3月10日 AFP】ロシア当局は10日、スパイ活動を行った疑いで英国の「外交官」2人を追放すると発表した。
ロシア連邦保安局(FSB)は「防諜活動により、大使館の名の下に偽装された、未申告の英情報機関の存在が明らかになった」としている。追放されたのは、英国大使館の二等書記官、および一等書記官の夫だとされる。
FSBは「両名はわが国への入国許可を取得する際、故意に虚偽の情報を提供し、ロシアの法律に違反した」と主張している。ロシア外務省は2人に対し、2週間以内の出国を命じたという。
英国側はこの主張に対し、これまでのところ反応していない。
ロシア外務省はまたこの疑惑に関連し、英国大使館の代表を呼び出したとテレグラムに投稿した。
両国の関係は、ロシアの四半世紀にわたるウラジーミル・プーチン政権下で、度重なる情報スキャンダルによって緊張をはらんできた。
英国は、2006年にロシアの元スパイでクレムリン批判派のアレクサンドル・リトビネンコ氏がロンドンで毒殺された事件で、背後にロシア政府がいると非難した。
また英国とその同盟国は2018年、ロシア人元二重スパイのセルゲイ・スクリパリ氏を旧ソ連時代の神経剤ノビチョクで毒殺しようとしたとして、ロシア大使館の職員数十人をスパイとして追放した。(c)AFP