国際女性デー、世界各地でデモ 極右台頭に懸念
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【3月9日 AFP】国際女性デーの8日、世界各地でデモが行われた。参加者は男女間の賃金格差の解消や政治参画、性別に基づく暴力の撲滅を求め、強まる抑圧への懸念を表明した。
ウクライナ東部では、多数のデモ参加者がロシアの侵攻から国を守るために命を落とした女性たちを追悼して1分間の黙とうをささげた。
仏パリ、独ベルリン、スペイン・マドリードなど欧州の各都市でデモに参加した女性の多くは、ここにきての極右の台頭など反動的な政治勢力の伸長への危惧をあらわにした。
マドリードでデモに参加したドリ・マルティネスモンロイさん(63)は、「私たちは後退している」とし、「これまでに勝ち取ったものを取り戻さなければならない。なぜなら、女性が最初に標的にされるからだ」と語った。
インドネシア・ジャカルタでは活動家のアジェンさんが、政府の予算削減について、「女性が諸権利を失う」ことにつながっていると非難した。
一部のデモ参加者は、ドナルド・トランプ米大統領に怒りを向けた。
パリでは活動家団体「FEMEN」のメンバーがトップレスで行進。胸には米国かロシアの国旗に、ナチスのかぎ十字が描かれていた。
アルゼンチンでは全国で数千人がデモに参加し、ジェンダー暴力や不平等への対応を担当する省庁を閉鎖するなどしたハビエル・ミレイ大統領の政策を批判した。
ノーベル平和賞を受賞したイランの女性人権活動家者ナルゲス・モハンマディ氏は、1979年の革命後に樹立されたイスラム共和国を女性たちが打倒すると、ビデオメッセージで述べた。
メキシコでは首都メキシコ市で数千人が行進した。国連によると、同国では毎日平均10人の女性が殺害されている。(c)AFP