米加州知事、トランス女性の女子競技参加は「不公平」
このニュースをシェア
【3月7日 AFP】米カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事(民主党)は5日、女子スポーツ競技にトランスジェンダーの女性が参加することに反対する考えを示した。トランスジェンダーの人々の権利について、党の方針に反する意見を公にした最も著名な民主党員の一人となった。
2028年大統領選への出馬を検討しているとされるニューサム氏は、自身のポッドキャスト新番組の第1話で、共和党が主要な争点としているこの問題について、著名な保守派政治活動家チャーリー・カーク氏と議論を交わした。
ニューサム氏は「これは公平性の問題であり、極めて不公平だ」と主張。2人の娘を持ち、自身も大学時代に野球をプレーしていたことに触れ、「私はスポーツを大切に思っている。公平性の問題が提起されるのは当然だ」と述べた。
一方で、「だが、あなたたちはこの問題を政治的な武器として利用してきた」と指摘。これに対しカーク氏が異議を唱えると、ニューサム氏は「武器」という表現を「強調」に言い換えた。
ニューサム氏によると、カリフォルニア州では、希望する性別のスポーツ競技に参加することを認める州法が2014年に可決されている。この法律については自身の就任以前に成立したものであるとしながらも、廃止を求める考えはないと述べた。
ニューサム氏はまた、公平性の問題があることを認めつつも、この問題については「謙虚さと優しさ」を持って議論すべきだと強調した。
「こうした立場の弱い人々は、自殺や不安、うつのリスクが高いことが分かっている。脆弱なコミュニティに対する蔑視的な態度は、私にとって容認しがたい問題だ」と述べた。
カリフォルニア大学ロサンゼルス校ウィリアムズ研究所によると、米国にはトランスジェンダーを自認する13歳以上の人々が約160万人いると推定されている。(c)AFP