バンス氏、「新しい保安官」トランプ氏の政策かざし欧州の移民対応批判
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■「干渉」とドイツは警告
バンス氏が独総選挙の9日前に欧州の反移民政党の役割拡大を求めたのを受け、ドイツは14日、同国政治への外国からの「干渉」に警告を発した。
バンス氏は米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)に対し、「残念ながら、有権者の意思は、多くの欧州の友人たちによって無視されてきた」と語った。
ドイツの総選挙では、極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」が過去最高の得票率、20%前後を得る見通しとなっている。トランプ氏の盟友で実業家のイーロン・マスク氏は、AfDを熱烈に支持している。
独メディアによると、バンス氏はミュンヘン安全保障会議の傍らで、AfDのアリス・ワイデル共同代表とも会談した。
バンス氏はさらに、米国がスウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさんからの批判に耐えたように、ドイツもマスク氏の介入に慣れるべきだと主張。
「米国の民主主義はグレタ・トゥンベリに10年間小言を言われ続けても耐えられるのだから、あなた方(ドイツ)もイーロン・マスクに数か月間あれこれ言われても耐えられるはずだ」と述べた。
これに対し、ドイツのピストリウス国防相はバンス氏を激しく批判。「米副大統領は欧州全域の民主主義に疑いを差し挟んだ」「彼は欧州の一部の状況を独裁政権下になぞらえている。容認できない」と批判した。(c)AFP