【10月17日 AFP】世界の10億人以上が深刻な貧困状態にあり、その半数以上が子どもであることが分かった。国連開発計画(UNDP)が17日、報告書を発表した。

 オックスフォード貧困・人間開発イニシアチブ(OPHI)と共同で発表された報告書によると、戦争中の国々では貧困率が3倍高い。2023年は第2次世界大戦(World War II)以降で最も紛争の多い年となった。

 UNDPとOPHIは、112か国の合計63億人のデータを収集し、10年から毎年「多次元貧困指数(MPI)」を発表している。

 この指数は、適切な住居、衛生設備、電力利用、調理燃料、栄養、就学率などの指標を使用している。

 2024年の状況についてUNDPの主任統計担当者は「11億人が多次元貧困に苦しんでおり、そのうち4億5500万人が紛争の影響下で生きている」と指摘した。

 報告書によると、18歳未満の約5億8400万人が極度の貧困に苦しんでいるとされ、これは世界の子どもの27.9%に相当する。大人は13.5%。

 また、多次元貧困層全体の83.2%がサハラ以南のアフリカと南アジアに住んでいることも示された。

 最も多いのはインドで、人口14億人のうち2億3400万人。パキスタン、エチオピア、ナイジェリア、コンゴ民主共和国(旧ザイール)が続き、これら5か国で貧困層11億人のほぼ半数を占める。(c)AFP