【10月9日 AFP】フランスのブリュノ・ルタイヨー(Bruno Retailleau)内相は8日、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)の指導者だった故ウサマ・ビンラディン(Osama bin Laden)容疑者の息子オマル(Omar bin Laden)氏(43)について、2023年に退去命令を受けるまで数年間在住していたフランスに戻ることを禁じる決定を下したと発表した。

 内相はX(旧ツイッター)で、オマル氏は「2023年にテロを擁護するコメントをSNSに投稿した」と指摘。「その結果、(オマル氏が滞在していた)オルヌ(Orne)県の知事がフランス領からの退去命令を出した」と説明した。

 その上で、「国家安全保障上の利益のために下されたこの決定の合法性を裁判所は認めている」とし、自身も「いかなる理由であっても」オマル氏の再入国を禁ずる命令に署名したと述べた。

 オマル氏は19歳の時に父親の元を離れた。同氏の「芸術代理人」を名乗るパスカル・マルタン氏は、オマル氏は現在、カタールに住んでおり、心理的な問題を抱えていると主張。同氏の妻とマルタン氏は、今回の決定を知らせないことに決めたとしている。また、「ウサマ・ビンラディンの息子であることは彼にとって試練だった」とし、オマル氏は「テロの犠牲者」だと擁護した。(c)AFP