【10月2日 AFP】ジミー・カーター(Jimmy Carter)元米大統領は1日、100歳の誕生日を迎えた。100歳に到達した米大統領経験者は史上初。ピーナツ農家から大統領となったカーター氏にとっても新たな大きな節目となった。

 カーター氏は、1年半以上前から南部ジョージア州プレーンズ(Plains)で在宅ホスピスケア(終末治療)を受けている。公の場に姿を現すことはほぼなく、この日も、故ロザリン(Rosalynn Carter)夫人と1960年代に建てた自宅で過ごし、親族が集まって昼食会を兼ねた誕生日パーティーを開いた。

 地元プレーンズでは、祝賀行事の一環としてF18戦闘機4機とビンテージ航空機数機による展示飛行が行われ、カーター氏も観覧した。

 ジョー・バイデン(Joe Biden)大統領はX(旧ツイッター)に動画を投稿し、カーター氏は「敬愛する友人」であり、米国史上「最も影響力のある政治家」の一人だと称賛。「人の善良さに対するあなたの揺るぎない信念は、私たち皆を導く光であり続けている」とたたえた。

 ホワイトハウス(White House)の芝生には「ハッピーバースデー、カーター大統領」という看板が立てられた。

 礼節を重んじるカーター氏は、共和党支持者からも尊敬を集めている。

 プレーンズでは、福音派のキリスト教徒が集まる多くの地方都市と同じく、大統領選の民主党候補、カマラ・ハリス(Kamala Harris)副大統領よりも共和党候補のドナルド・トランプ(Donald Trump)前大統領を支持する看板を目にすることがはるかに多い。

 だが、庭に立てられたトランプ氏の看板の隣にカーター氏の生誕100年を祝う看板が立てられているのも珍しくない。

 家族によると、カーター氏は今でも政治に対する関心が非常に強く、100歳まで長生きして、11月の大統領選で自身が所属する民主党のハリス氏に投票したいという強い意欲を抱いてきた。

 米国立公園局(US National Park Service)の「ジミー・カーター国立史跡」の責任者で、長年、家族ぐるみの付き合いをしてきたジル・スタッキー(Jill Stuckey)氏はカーター氏について、「郵便で投票するはずだ」とし、「政治に対して、とても熱心だ。その点はずっと変わらない」と話した。(c)AFP/Becca MILFELD