会心の1枚、AFPカメラマンが語る撮影の裏側 パリ五輪サーフィン
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【7月31日 AFP】AFPのカメラマンを務めるジェローム・ブルイエ(Jerome Brouillet)氏は、サーファーのガブリエル・メディナ(Gabriel Medina、ブラジル)がこの日一番の大波に乗ろうとするのを見て、大技を予想した。しかし、メディナが波から飛び出すところをとらえた自身の写真が世界中で話題になり、パリ五輪のサーフィン競技を象徴する写真となることまでは予想していなかった。
パリ五輪のサーフィンは、世界最大級のサーフブレークである仏領ポリネシアのタヒチ(Tahiti)島チョープー(Teahupoo)で行われている。ブルイエ氏は撮影時、水深があって波は穏やかながら、選手の動き出しの瞬間をとらえるのは難しい場所でボートに乗っていた。
その中でブルイエ氏は、勢いよく波から飛び出したメディナが波の上で空を指さし、その横でボードの先が天に向いている瞬間をカメラに収めた。
ブルイエ氏は「何かが起こるのは分かったが、難しいのは彼がどこから出てくるかだった。こちらからは死角だったからね」と振り返り、「彼はときどきアクロバティックなポーズを取り、今回もそうだったから、私はシャッターを切った」と語った。
メディナのこのライディングは、五輪最高記録をマークした。「チューブの中にいる時点で、それがあの日最大の波だと分かっていたんだと思う。『ほら、これで10点満点だろ?』みたいな感じで飛び出してきた」と語るブルイエ氏は、「チョープーで撮るときは、そこまで高速連写モードにはしない。強くボタンを押しすぎたら1日に5000枚とることになる。そんなのはごめんだ」と話し、「海から出てくるところは4枚撮って、そのうちの1枚がこの写真だ」と明かした。
ブルイレ氏は、すごい写真が撮れたのではないかと思ったが、100パーセントの確信はなかったという。それでも写真は世界中で使われ、オンライン上でも大量にシェアされたり、いいねが付いたりした。
メディナ本人も自身のインスタグラムにこの写真を投稿し、すぐさま240万以上のいいねを集めている。(c)AFP