【6月29日 AFP】ドーピング規則に違反したとして告発されていた陸上女子100メートルハードルの世界記録保持者、トビ・アムサン(Tobi Amusan、ナイジェリア)が、パリ五輪の出場を認められることになった。

 アムサンは2023年7月、ドーピング検査に必要な居場所情報の提供を1年間に3度怠った疑いで告発されたが、その後陸上競技の不正防止機関「アスレチックス・インテグリティ・ユニット(AIU)」の懲戒審査委員会はアムサンに違反はなかったと判断。これにワールドアスレティックス(World Athletics、世界陸連)と世界反ドーピング機関(WADA)が不服を申し立てていたが、スポーツ仲裁裁判所(CAS)が28日に訴えを退けた。

 CASは声明で、アムサンが1年間に2度申告を怠ったことは認められたが、世界陸連とWADAが指摘する3度目の提供漏れは認定できないと説明した。

 世界陸連の規則では、選手は1年間に3度居場所情報の申告を怠った場合、2年間の資格停止処分となる。(c)AFP